「人に迷惑をかけてはいけない」
という【信念】【価値観】
これは、正しい?
それとも 間違っている?
【信念】【価値観】という言い方は
ちょっと、硬いので、
ここでは、簡単に
【想い】と表現しますね。
この
「人に迷惑をかけてはいけない」という
【想い】は誰もが、持っているものでしょう。
小学校の先生をしていたとき、
子どもたちにそう言っていました。
そう、
私たちは、ほとんどこのような言葉を
親や先生から 言われて育っています。
そして、ほとんどの人が、
「人に迷惑をかけてはいけない」
と、大事な【想い】として
持っているのではないでしょうか。
◆◇◆ 人に迷惑をかけてはいけない? ◆◇◆
この【想い】、
持っていても、本人が平気であるなら、
全然問題はありません。
「人に迷惑をかけてはいけない」
という【想い】は、集団生活の中では
ある程度必要なものです。
この【想い】のおかげで、円滑な集団生活が
送れている といってもいいでしょう。
ただ、
それが、うまく機能していない場合、
何かしら、
自分の生活に、苦しい影響を与えている場合は、
その【想い】の捉え方を見直したり、
あるいは、
その【想い】自体を手放すことが
必要な時期に来ていると考えられます。
例えば、
「私は、人に迷惑をかけてばっかりだ。
そう思うと気が滅入って、仕事に行けない」
と感じていたり、
「迷惑かけてばっかりいる後輩(先輩・同僚・上司)
にいらついて、つい、辛くあたってしまう」
といった場合でしょうか。
◆◇◆ ◆◇◆
「迷惑をかける」とは
とても【抽象的】な言葉です。
ある状態を簡単に表現するときには、
とても便利なのですが、
何か問題を解決していくときには、
焦点がぼやけてしまいます。
問題を解決していきたい時は、
(ココロの問題に限らず、ビジネスにおいても)
【抽象的】の反対
【具体的】に表現していくことが大事です。
では、
「迷惑をかけている」という【抽象的】なイメージ
を【具体的】なイメージに降ろしていきましょう。
セラピーでもよくつかわれる手法です。
【抽象的】なイメージのままでは、
ピンポイントな手立てを打つことが難しいですからね。
実際に、
目に見えるような、
耳で聞こえるような、
体で感じるような、
形で、表現していくのです。
◆◇◆ ◆◇◆
例えば、この様に質問していきます。
1、いつ、どこで、どんな時に、
「迷惑をかけている」と思った?
2、何をすると、迷惑になるの?(そう考えるの?)
3、何をしないと、迷惑になるの?(そう考えるの?)
4、迷惑をかけていない状態ってどういう状態?
すると、あるクライアントさんは、
下のような思いに気づいていきました。
4、迷惑をかけていない状態ってどういう状態?
↓
まるっきり迷惑をかけあわない状態・・・
ん?・・・・
まるっきり、迷惑をかけあわないためには、
触れ合わない方がいい。
しかし、私が求めているのは、そういうことか?
誰もが、誰もを頼らずに一人で生きていく
ことを求めているわけじゃないんだ。
迷惑をかけてはいけない・・・
・・・というのは、絶対のルールではない。
悩んでいる時は、
この「人に迷惑をかけている><」
という【想い】にどっぷりとつかっていています。
そこで、
上のような質問をすることで、
自分と向き合っていくのです。
そして、
専門家も、上のような質問をします。
より、
「その人が【今】向き合う必要のある内面」
にコンタクトできるような
上質な【質問力】がセラピストには求められます。
◆◇◆ ◆◇◆
このような質問に応えていくことで、
だんだんと
【塊】だった、【想い】がほぐれていきます。
「必ずしも、そうではない場合もありそうだ・・・」
ぐらいのレベルになると最高です。
また、【塊】がほぐれるだけでなく、
この「迷惑をかけてはいけない」という【想い】
を重要視しつづけることになった
別の【想い】が浮上してくることがあります。
(玉ねぎの皮がはがれるようにね^^)
最初は、親や、先生から言われるままに
その【価値観】を受け入れました。
ところが、今までその【価値観】を持ち続けていたのは
自分です。
この【価値観】を持ち続けていなければならない理由が
あったのです。