北島康介選手、
やりましたね!!
100m、200m
平泳ぎで、見事金メダルを手にしました!
アテネに続いて、二冠達成です。
アテネで金メダルをとったことで
ものすごいプレッシャーの中での
北京五輪だったと思います。
そして、この4年間、順風満帆だったわけではなく、
スランプ、けが、その他もろもろの
困難に打ち勝っての 金メダルです。
その精神力はすさまじいものがあります。
本当におめでとうございます。
すごい!!
このようなプレッシャーのなか、
なぜ北島選手は、見事、2冠を達成することができたのでしょうか。
◆◇◆ 北島選手は【悔しかった】 ◆◇◆
8年前、2000年、シドニー五輪、
イアンソープがその名をとどろかせたのを覚えている方も
多いでしょう。
そこでの北島選手の成績は
100メートルは4位、200メートルでは予選落ちでした。
同年、オリンピックより前に
日本選手権で、北島選手は、日本新記録を出して、優勝したのです。
にもかかわらずの敗北でした。
当時のことを振り返って、彼は、
「あの時は、本当に悔しかった」とインタビューに応えています。
負けず嫌いの彼にとって、
よほど、悔しかったのでしょう。
それが、今の彼の原動力になったのです。
この「悔しい」という感情を、
北島選手は、見事【昇華】させることができたのです。
また、【悔しい】という【感情】を
うまく扱うことができたのです。
もし、うまく扱うことができなければ、
【悔しい】の思いが変形し、
プレッシャーに押しつぶされていたでしょう。
*【昇華】とは、
【理想化】あるいは、
社会的に高く評価される方向に向かうことです。
◆◇◆ 【嫌な感情】は悪者ではない ◆◇◆
この「悔しい」という感情。
いい感じか、 悪い感じか、
といえば、
悪い感じだと思います。
少なくともいい感じではありませんね。
言ってしまえば、
「嫌な感情」です。
好き好んで、悔しい思いをしようとは思わないし、
できれば、悔しい思いはしたくありません。
しかし、
【嫌な感情】は、それ自体は、悪ものではありません。
実際、
北島選手のように、夢に向かう言動力になっています。
問題なのは、
【悔しい】と感じることでもなく、
【屈辱感】を味わうことでもなく、
【嫌な感情】をうまく扱えないことなのです。
◆◇◆ 【嫌な感情】扱う練習ができない ◆◇◆
ところが、最近の傾向として、
この「嫌な感情」をできるだけ、
感じない方がいい という動きがあります。
「嫌な感情を感じる環境」の排除です。
教育の現場でも、
運動会で、手をつないで、一斉にゴールする。
とか、
学芸会の主人公をじゃんけんで決める。
などという、【平等主義】という名のもとに、
子どもに「嫌な感情」を味あわせないようにする、
といった場面によく遭遇します。
今でこそ、
手つなぎの一斉ゴールは、聞かれませんが、
似たようなことは、たくさんあります。
◆◇◆
このような【嫌な感情】を感じる環境を
ことごとく排除していったら、
どうなるでしょうか?
子どもたちは、
「情けないなぁ」
「辛いなぁ」
「怒られて悲しいなぁ」
「悔しいなぁ」
「負けたくなかったなぁ」
「泣きたいなぁ」
という感情を 扱えなくなってしまいます。
恋をして、
社会にでて、
一人暮らしをして、
結婚して、
人生を歩んでいくときには、
これらの【嫌な感情】とは否が応でも
付き合っていきますよね。
これらの【嫌な感情】と接する機会を奪うということは、
【嫌な感情】の処理をするという 練習の場を奪うことです。
◆◇◆ いきなりキレる原因もそこにある ◆◇◆
【嫌な感情】の扱い方を知らないと、
そんな【嫌な感情】は最初からなかったことにするかもしれません。
【抑圧】 です。
しかし、
最初からなかったことには、なるわけがありませんね。
だって、そういう【感情】をもったのですから。
そうやって、【抑圧】していくうちに、
いつか、大爆発を起こしてしまうのです。
・いきなりキレる
・不登校(出社拒否)
・自傷行為
・無差別な殺人欲求
・自殺
ひどくなると、このような症状として、現れてきます。
しかし、【抑圧】しすぎて、
そもそも自分がどのようなことを【感じて】いたのか
見えなくなっていることが多いのです。
だから、
わけもなく(=わけがわからなく)
このような行動を取ってしまうのです。
◆◇◆ 自分を見つめてみましょう ◆◇◆
【嫌な感情】はそれだけでは、悪者ではありません。
【嫌な感情】を扱えなくなっていること、
これが問題なのです。
「悔しい」と思ったけど、
「別に、どうってことないよ」
って思いこもうとしたことはありませんか?
「ひどい><」って思ったけど、
そんな感情を持つ立場じゃないと【考え】
理性的にふるまった。
しかし、
まだ、なにか嫌な感じがしていませんか?
無理に【抑圧】した【感情】は
くすぶって、違うエネルギーに変わっているのかもしれません。
このように、
【感情】を操作しようとしている自分に
気がついてみてください。