森林セラピーとは
森林セラピーとは、森林の地形や自然を利用した医療、リハビリテーション、カウンセリングなど、
森林環境を総合的に使いながら健康を増進していく取組みであり、
森林レクリエーションを通じた健康回復・維持・増進活動でもあります(林野庁)。
ヨーロッパにおいては、森林と温泉地を活用した森林療法の実践例があり、
特にドイツでは「クナイプ療法」という120年の歴史を持つ自然療法もあります。
近年、日本でも注目されてきており、具体的には次のようなものが挙げられます。
・森林浴を代表とした森林レクリエーション
・樹木や林産物を活用した作業療法(園芸療法も含む)
・森林内を歩きながらのカウンセリングやグループワーク
・森林の地形や自然を利用した医療リハビリテーション
・森林における幼児保育
・林産物を利用したアロマセラピー
林野庁では、森林の保健休養機能の効果について科学的実証を試みてきており、
森林浴時には唾液中のストレスホルモン(コルチゾール)の濃度が低下するとともに
前頭前野の活動が鎮静化し、
生理的にリラックスしていることがわかっています。
このように、森林には人々の緊張、不安、気分の落ち込み、怒りや疲労などを軽減させ
気分をリラックスさせる効果があることが明らかにされ、
森林セラピーの効果は徐々に科学的に解明されつつあります。
森林セラピーのモデル国 ドイツ
森林セラピーのモデルとして、ドイツの自然療法があります。
バート・ウェーリスホーフェンを発祥地とする「クナイプ療法」は120年以上の歴史を持ち、森林散策の地形療法や温冷水を活用した水療法など5つのメニューを柱として、循環器系や神経、呼吸器系の治療などに活用されています。
またこの療法は健康保険の対象となり、3週間の保養休暇を取得して心身のリフレッシュを図ることができます。